西村研究室HP
どういう風にやっているのですか?

「空気を測る」事は、少々手間がかかります。特に正確に測る、となるとそれなりの準備が 必要になります。測定している場所でそのまま結果が出るものもありますが、測定場所では 結果が出ないものについては、研究室に持ち帰って分析します。
そうはいっても、空気はとても体積が大きいものであり、しかも汚染物質はその中にほんの微量しか 含まれない場合がほとんどです。 そのため、測定するターゲットを絞って、その物質だけを吸着するものの中に空気を通して採取してくる、 という手法をよく使います。冷蔵庫の脱臭剤が悪臭を吸着するのと同じような原理です。
その吸着剤を研究室に持ち帰って、集めてきた汚染物質をまた放出させ(脱離と言い、加熱する加熱脱離、 溶媒に溶かし出す溶媒脱離などがあります)、脱離したものを分析器にかけ、汚染物質の測定を行います。
一見手間がかかる様に思えますが、実際にはかなりの部分は自動でやってくれますので、それほど複雑な 事ではありません。揮発性有機化合物(VOCと呼びます)の多くはこのような方法で計測します。
揮発性有機化合物と並んで、もう一つの汚染物質の代表は、浮遊粉じんです。簡単に言えば、空気中の ほこりです。こちらの測定には、光散乱法という手法がよく利用されます。空気中のほこりに、強い光を 当てると、きらきらと輝いて見えます。チンダール現象ですね。この原理を利用した計測機器をよく使います。
この様に、使用する機材は非常に種類が多いのが大変な点ですが、幸い最近は自動的にデータを 記録してくれる様な機械が多いので、測定場所ではとにかくデータを採取する事に重点を置いて、 研究室に帰ってきてから、データを分析したりダウンロードする様な方法で測定しています。
データの採取が単純になった分、多くのデータをとりすぎて、後で解析する時に大変になって しまうのが欠点といえば欠点ですが。

Equipments機材は毎回山ほど。

・実測風景
・CFD

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